原典版
概要
登場する文献と役割
ユングリンガサガ
- ダーグの息子の名。父の後を継いで王となった。ある夏、軍を率いてフィンランドに向かい、国中を荒らしまわり支配下に置き、フィンランド人の首長フロステイの息子ロギとその姉スキャールヴを捕らえ、妻に娶った。略奪から戻ってストックスンドに停泊したアグニはスキャールヴの頼みでフロステイの慰霊のための盛大な宴をもよおし、人々と共に大いに酒を飲み、酔いが回って就寝した。そのときアグニは以前ヴィースブルが所有していた黄金のネックレスを身に付けていたが、それにはヴィースブルの息子たちによって、一門のうち一番すぐれた者に死をもたらすという魔法がかけられていた。スキャールヴとその手の者たちがその首飾りに綱を結びつけて木の枝からぶら下げ、アグニは殺害された。アグニはその場で火葬され、ストックスンドの西の地はのちにAgnafit[22](アグニ原[18])と呼ばれるようになった。死後は、息子のアルレクとエイリークが後を継いだ。こうして、オーディンからアグニの代までは専制君主制だったスウェーデンの国と王位は、二人の兄弟に分割され、そこからさらに枝分かれするようになっていった[18]