Gramr[6][9][13][22](グラム[1][2][18][26][30]) 王[6]
原典版
概要
- シグルズのもつ名剣[30]
- レギンが英雄シグルドの剣グラムを鍛えるシーンや、その剣によってシグルドがレギンを刺し殺すシーンがノルウェーのヒュルレスタ(ヒューレスタド[30])の教会の木の扉に彫ってある[30][32]
登場する文献と役割
レギンの歌
- レギンがシグルズに与えた剣の名。すこぶる鋭くて、ライン河の中に突っ込んで毛糸の房を流れの上手から流すと、水を切るように一刀両断にしてしまうという。この剣でシグルズは、レギンの鉄敷を真っ二つに打ち割った[1]
ファーヴニルの歌
シグルドリーヴァの歌
シグルズの短い歌
詩語法
- ハールヴダン王と賢女アルヴィングの間に生まれた九組の双子の三男の名。他の兄弟とともに遠征で非常に名を上げたため、その名は栄誉の称号となり、王や候の名となった。子はなく、戦で戦死した[2]
- すべての王を表す語。自分の国の専制支配者であることに由来[2]
- レギンが養子シグルズに作った剣の名。川の下手に下げているだけで川の流れが一刀両断されるほど鋭かった[2]
ユングリンガサガ
デンマーク人の事績
- 羅語Gram[24](グラーム[11])。デンマーク王スキョルドとアルヴィルダの間に生まれた息子。父譲りの天性をもっており、肉体と精神がこの上なくすぐれていたといわれ、デンマーク最古の歌の中で王家にその名が冠せられるほど後世の人々から評価されたという。自らの教育者ロアールの娘を妻に迎えたが、その後、彼女をベスという友に褒美に娶らせた。あるときスウェーデン王シグトルグが娘のグローと巨人との間に婚姻を認めたことを知り、それが王家の血にふさわしくない縁組みだとしてスウェーデンとの間に戦端をひらいた。イェートランドに攻め込んだグラームは森の中で偶然グローと出会い、言葉を交わす。そして自らの正体を表し、その美貌によりグローを共寝へと誘い、間にグトルムをもうけた。予言者からシグトルグが黄金以外のものでは負けないと聞き、棍棒に黄金の瘤をとりつけ、これを討ち取った。その後、イェートランドの総督スアーリンに王位簒奪の疑いありとして決闘を挑み、これを殺した。これらのめざましい手柄のため、父と共に王国の支配権を共有したが、それを良く思わなかったシェランの名門生まれのリングがデンマーク人の多くを扇動して反乱を起こそうとしたため、戦でこれを圧倒した。フィン王スンブルに対して宣戦したが、その娘のシグネを見初めて求婚し、結婚を誓う。ところがノルウェーのスウィブダゲル王に対しておこしていた戦の最中にスンブル王が心変わりをし、シグネをサクソン王ヘンリクに嫁がせることとなったと知り、軍勢をおいてフィンランドに急行して、結婚式の最中にあったヘンリクを斬り殺し、シグネを連れ去り、間にハディングをもうけた。その後、ヘンリクの復讐のためにサクソーニア人がスウィブダゲル王に加勢し、その手にかかって殺された[11]