Vǫlundr[3][13](ヴェルンド[1]、ヴェールンド[26]、ヴォルンド[32])
Velent[3](ヴェレント[3]、ヴェーレント[26]) [男][3]
(ヴィーランド[26])
原典版
概要
- ゲルマンの伝説の鍛冶屋。Vaðiの子。スウェーデン王ウィルキヌスの孫[3]
- ゲルマン族の間に古くから伝えられた伝統的な名工。極北の民フィン族の王の息子で三人兄弟の末っ子とされているが、ほかの伝承では、デンマークの王家の出となっている[26]
- 名工ヴェルンドの伝説は全てのゲルマン種族の間に知られており、様々な伝説で語られている[1]
- ゴトランド島のアンドレで見つかった石碑には、鍛冶屋ヴォルンドの伝説が描かれている[32]
ヴェルンドの歌
- フィン王の三男の名[1]
- 妖精の王と呼ばれる[1][26]
- 長兄にスラグヴィズが、次兄にエギルがいる[1]
- ウールヴダリルに家を建てて三兄弟で住んでいたが、近くのウールヴシアールでヴァルキューレのアルヴィトを見初め、連れ帰って妻にした。七年(九年?)後、アルヴィトは戦場を訪れるために飛び去り戻ってこなかった。二人の兄はそれぞれの妻を探しに旅立ったが、ヴェルンドはウールヴダリルに留まり、美しい腕輪をこしらえながら妻が帰ってくるのを待った[1]
- その後ウールヴダリルにやってきたニーズズ王に捕らえられ、腕輪を奪われ、さらに膝の腱を切られてセーヴァルスタズとよばれる沖の島に流され、王のために宝を鍛え続けた。やがて尋ねてきたニーズズ王の二人の幼い王子を殺害してその頭蓋骨で酒杯を作りニーズズ王に、目から作った宝石はその王妃に、歯からブローチを作ってベズヴィルドに贈り、さらに彼女を孕ませ、復讐を果たした[1]
ハムジルの歌
聖スヴェリン伝
- 511年頃の文献。ヴェルンドの伝説を謳ったものの中で最も古いもの。ルギール王妃ギソは二人の鍛冶屋を捕らえ、装飾品を作らせるが、好奇心から鍛冶屋の元を訪れた王子を殺すと脅され、折れて二人の鍛冶屋を釈放する[1]