Sinfjötli[9]、Sinfiotli[13](シンフィョトリ[2]、シンフィエトリ[1])
原典版
概要
- ヘルギの腹違いの兄。シグムンドとシグニの間に生まれた[1]
- シグムンドとシグニュー兄妹の間に生まれた英雄で、様々な事跡が語られている[1]
- ヴェルスンガサガによれば、シグムンドとともに狼の姿に身を変え、人間を引き裂いた。そしてそれを告げ口した義弟二人を殺した[1]
フンディング殺しのヘルギの歌Ⅰ
- シゲイルの継子。自分の兄の胸を切り裂いた[1]
- ヘルギと共にグランマル王の息子ヘズブロッドとの戦に赴き、ヘズブロッドの弟グズムンドとの間で舌戦を繰り広げる[1]
- グズムンドの話によれば、昔、狼の姿をして人間を殺し死体を漁っていたことがある。さらに巨人の山羊の乳を搾ったり、女巨人の娘に化けてボロをまとったりしていたころがある[1]
- またシンフィエトリ自身によれば、ヴァリンスエイでは女予言者の姿をしたグズムンドから夫に望まれ、またサーゴネスにてグズムンドに九頭の狼を生ませたという。さらにブラーヴェルでは、牝馬の姿になったグズムンドを駆っていた[1]
フンディング殺しのヘルギの歌Ⅱ
シンフィエトリの死について
- シグムンドの長男。弟にヘルギ、ハームンドをもつ。シグムンドとほかの兄弟同様、力と身の丈と頭とすべての技能において余人に勝っているといわれている。継母であるボルグヒルドの弟と共通の女に求婚したため、彼を殺害する。その死の賠償は父シグムンドが支払ったものの、葬儀の折に、ボルグヒルドに毒入りの麦酒を手渡される。毒に気づいたシンフィエトリは父にそれを伝えて二度代わりに飲んでもらうが、三度目は「鬚でこして飲め」と言われたため、自身で毒を飲んだ。シグムンドの三人の息子全部がシグムンド同様毒に堪えることができると言われていたが、シンフィエトリはすぐに死亡し、その死体はシグムンドによって舟でフィヨルドの奥へと運ばれた[1]