ローズル

– 目次 –

原典版

登場する文献と役割

ロキとの関係性

語源・関連語

参考文献

新釈北欧神話版


Lóðurr[1][3][13](ローズル[1]) 誘惑者[1] [男][3]

原典版

概要

巫女の予言

ロキ、ローズル共に火と関連があり、さらに詩語法ではオーディンヘーニル・ローズルではなくオーディンヘーニルロキで三幅対を成していることから、ロキと同一視されることが非常に多いが、一方で否定的な意見もある[1][4]

同一視に賛成の意見

  • ローズルとロキは本質的に同一の神であり、世界の始まりから終わりにかけての時間推移の中で生じたオーディンとの関係性によって、ローズル(生命を呼び覚まし、生育する力)とロキ(生命を破壊・絶滅させる感性)の二神に分裂した:ペターセンの解釈[4]
  • ルーン文字のLuhþurar(火をもたらす者)はLóðurrの語源である:オルリックの解釈[4]
  • LokiはLoþtrあるいはLóðurrの短縮形である:ヨーハネッソンの解釈[4]
  • 「狡猾な者」を意味するルーン文字LogaþoreとLóðurrを結びつけ、さらに狡猾な者はロキ以外に無いということから、ロキという名はLogaþore、つまりLóðurrの短縮形である:E・A・フィリップソンの解釈[4]

同一視に反対の意見

  • もともとロキとローズルは別個の神であり、ロキがその地位と役割を吸収し、ロキ本来の悪の性格と、ローズル由来の善なる性格を併せ持つようになった。また、人間に熱を与える行為から、ローズルは朝の光の神であるヘイムダルと同じ神と見なすべき:ブランストンの解釈[4]
  • 否定的、あるいは根拠が不足している:デ・フリース、デヴィッドソン女史の解釈[4]

その他の意見

  • Lóðurrの古形をLoðverr(verr 夫、男 [男])[3]と見なし、さらにこれを多産豊穣の女神Loðkona(kona 女 [女] 英語のqueenに相当)[3]に対応する男神の名であるとし、ローズルは豊穣の神であると考える:J・サールグレン、ホルツマーク女史の解釈[4] 
  • lodern 燃え上がる(ラテン語) ここから、火の神とも考えられる:ノルダルの解釈[4]
  • [3] 血の気[3] 命の暖かさ、血液、海、海岸に打ち寄せる波[4] [女][3]

参考文献


新釈北欧神話版

序章

ヴェーの項目を参照

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