Niflungar^[9]（ニヴルンガル^[1]、ニーベルンゲン^[7][10][27]）　ニヴルング一族^[2]、ニヴルング族^[2]、ニブルング族^[10][30]

原典版

概要

• ライン河中流の右岸133メートルにある岩はローレライ（妖怪の岩）といわれ、先史時代から避難城塞とされ、十三世紀にはニーベルンゲンの宝の場所とされた^[27]

登場する文献と役割

シグルズの歌　断片

• グンナルらが属する一族。ブリュンヒルドは彼らを煽動してシグルズを殺害させたあと、ニヴルンガルの一族はすべて滅びるであろうと言い放った^[1]

グリーンランドのアトリの歌

• グンナルらをさす。ニヴルングの遺宝はライン河に沈められ、ヘグニとグンナル以外にありかを知る者はいない^[1]

グリーンランドのアトリの詩

• アトリの軍勢との戦いで、息のある限り戦ったという^[1]

詩語法

• ハールヴダンの子、ネヴィルから発する一族の名^[2]
• シグルズと、彼と兄弟の誓いを立てたグンナルやホグニらを指す呼び方。また、彼らの父であるギューキにちなんでギューキ一族とも呼ばれる。一族の者は、鴉のように黒い髪色を特徴としている^[2]

ケニング

ニヴルング一族に関連するケニング

黄金を表すケニング

• Niflunga skattr^[9][10]　ニヴルングの宝^[2][10]
• Niflunga arfr^[9]　ニヴルングの遺産^[9]　（arfr　遺産　[男]）^[3]
• ニヴルング族のいさかい^[2]
• Niflunga róg^[10]　ニヴルング族の争い^[10]

参考文献

• [2] 谷口幸男（1983）「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」『広島大学文学部紀要』（特輯号第43巻3号）p.1～122,広島大学文学部
• [3] 下宮忠雄・金子貞雄（2006）『古アイスランド語入門―序説・文法・テキスト・訳注・語彙』大学書林
• [9] Guðni Jónsson (ed.), Eddukvaeði,Íslendingasagnaútgáfan (1954) （http://www.heimskringla.no/wiki/Skáldskaparmál）2018年3月30日アクセス.
• [10] 谷口幸男（1983）「スカルド詩人とケニング」『レトリックと文体―東西の修辞法をたずねて』（古田敬一編）p.183～209,丸善
• [27] 谷口幸男（1985）『図説ドイツ民族学小辞典』同学社
• [30] 谷口幸男・遠藤紀勝（1986）『ヴァイキングの世界』新潮社