ヤールンサクサ(ヤルンサクサ、イアールンサクサ)

– 目次 –

原典版

登場する文献と役割

ケニング

参考文献


Iárnsaxa[13](イアールンサクサ[1]、ヤールンサクサ[2]、ヤルンサクサ[2]
 ― járn[3] 鉄[3] 英語iron、独語Eisenに相当[3]
 ― sax[3] 短剣[3] [中][3] Saxonの語源[3]

原典版

ヒュンドラの歌

  • 誉れの高い者を生んだ九人の女巨人のうちの一人
    [1]では三十七節で、
    Hann彼(誉れの高い者)は Giálpギャールプ um bar生んだ(bera生むの過去単数), Hann彼は Greipグレイプ um bar生んだ, …
    とあるが、
    1. Hannは主格と対格で格変化を起こさないため、「彼は(主格)」あるいは「彼を(対格)」のどちらとも読むことができること
    2. ここで上げられる女巨人の名前がちょうど九人であり、三十五節でいわれる「九人の巨人の娘が(略)生んだ」に内容が合致すること
    3. 列挙されている女巨人の名前がいずれも格変化を起こしておらず、全て主格として書かれていると思われること
    などから、ここは
    Hann彼を Giálpギャールプ um bar生んだ, Hann彼を Greipグレイプ um bar生んだ, …
    とするのが適していると考えられる

詩語法

ヤールンサクサの名に関連するケニング

    シヴを表すケニング
    • elja Járnsöxu[9] ヤールンサクサのライバル[2] (eljur[9] 一人の男を共有にしている女[2]) [9]-29.
    狼を表すケニング
    • ヤルンサクサの馬[2]
    勇気を表すケニング
    • ヤールンファクサ(ヤールンクサの誤記と思われる)の嵐[2]

参考文献