Hrólfr[9][22](フロールヴ[1][2][18]、フロールブ[30]、ロルブ[10])
仏語(ロロ[30][31][32])
原典版
概要
- Hrólfr kraki[9][22](フロールヴ[1]、フロールヴ・クラキ[2][18]、ロルブ・クラキ[10]、フロールヴ・クラキ・ヘルガソン[18])。デンマーク王[18]。 ヘルギ・ハールヴダナルソンはザクセンの王妃に求婚したが拒絶されたので、彼女を犯してユルサを産ませた。そして後にそのユルサを妻にし、二人の間にフロールヴ・クラキが産まれた[1]
- ゴング・フロールブ(歩くフロールブ)。並外れた体躯のため乗る馬がみなつぶれるので、いつも歩くところから称された[30]。通称ロロ。デンマークのヴァイキング[30][31][32]。シャルル単純王(三世)との間に結んだサン・クレール・シュール・エプト条約でノルマンジー公となり、キリスト教の洗礼も受けた[30]
ヒュンドラの歌
詩語法
- デンマークの王。物惜しみなさ、勇気、人好きのよさから古代の王のうち最も優れた者といわれる[2]
- 年若い頃、ほっそりとした姿をしていたため、ヴェッグという貧しい少年にクラキ(棒)と呼ばれた。それ以降フロールヴ・クラキと名乗る。名付けには贈り物が伴うのが普通であるが、ヴェッグは何も持っていなかったため、逆にフロールヴ王が彼に腕輪を与えた[2]
- 母のユルサは、ウプサラを支配していたアジルス王の妻である。つまり、フロールヴ王はアジルス王の義理の息子にあたる[2]
- 義理の父であるアジルス王がノルウェーのアーリ王との合戦に臨む際に加勢を依頼されるが、そのとき自身はザクセン人との間で戦争状態だったため赴くことができず、代わりに十二名のベルセルクを送った。しかしアジルス王は約束していたはずの報酬を一切支払わなかったため、ベルセルクらと共にアジルス王のいるウプサラに赴き、母ユルサに迎えられ宿を訪れる。母ユルサに黄金でいっぱいの野獣の角と腕輪スヴィーアグリスを託され、馬に乗りフューリルの野を駆けて本隊に戻ろうとするが、アジルス王が人々を引き連れてフロールヴらを追いかけてきた。フロールヴが黄金を辺りにばらまくと人々はそれを拾うために足止めされた。またアジルス王が目前に迫ってきた時、スヴィーアグリスを投げ、拾わせた。それを見てフロールヴは、スウェーデンで最も権威ある者をはいつくばらせてやったと言い残し、去った。ここから、黄金は「クラキの種」「フューリルの野の種」と呼ばれるようになった[2]