ユグドラシル(世界樹)

Yggdrasill[1][3][13] [男][3]
 ― Yggr[3] オーディンの異名[3]
 ― drasill[3] 馬[3]

原典版

概要

  • あらゆる樹のうち最も大きいもので、三つの根をヘル、巨人の国人間界に張っている[1]
  • 宇宙樹。宇宙を支えているトネリコの木。オーディンはこの木の頂上から九つの世界を見渡している[3]
  • 巫女の予言におけるmjǫt-viðr(世界樹)(宇宙樹 [男])[3](mjot- 正しく測定された)[3](viðr 森、木、背の低い白樺の木 [男])[3]はYggdrasillと同じと考えて差し支えない[1]
  • オーディンはこの樹に九日間我が身を吊し、ルーン文字を読み取ったとされる[1]

登場する文献と役割

巫女の予言

  • 太古から存在し、九つの世界、九つの根を地の下に張りめぐらせている[1]
  • トネリコの大樹。谷に降りる露は、この大樹からきている[1]
  • この樹の下にある海(あるいは館?)から、ウルドヴェルダンディスクルドの三人の物織りの娘がやってきて人の子らに運命を告げる[1]
  • この樹の下に、ヘイムダルの角笛が隠されている[1]
  • やがてスルトの身内(フェンリル)に飲み込まれる[1]

グリームニルの歌

  • 樹のうち最高のもの[1]
  • ユグドラシルの下からは、三方に三つの根が出ている。一つの根の下にはヘルが住み、一つの根の下には霜の巨人らが、三つ目の根の下には人間たちが住む[1]
  • ユグドラシルの上にはラタトスクというリスが駆け回り、鷲のことばを上から、下のニーズヘグに伝える[1]
  • ダーインドヴァリン、ドゥネイル、ドゥラスロールという四頭の牝鹿が、ユグドラシルの枝から若芽をむしって食べている[1]
  • ゴーイン、モーイン、グラーバク、グラフヴェルズ、オヴニル、スヴァーヴニルという蛇が、ユグドラシルの枝を噛んでいる[1]
  • ニーズヘグはユグドラシルの下のほうを噛んでいる[1]

ケニング

  • 大地はしばみ[2]

参考文献

  • [1] 谷口幸男(1973)『エッダ―古代北欧歌謡集』新潮社
  • [2] 谷口幸男(1983)「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」『広島大学文学部紀要』(特輯号第43巻3号)p.1~122,広島大学文学部
  • [3] 下宮忠雄・金子貞雄(2006)『古アイスランド語入門―序説・文法・テキスト・訳注・語彙』大学書林
  • [13] Gustav Neckel(1983)『Edda. Die Lieder des Codex regius nebst verwandten Denkmaelern 01. Text』Universitaetsverlag Winter; 5., verbesserte Auflage.

コミック版

第一章

世界の中心の、かつてギンヌンガガプがあった場所にそびえ立つ大樹。新世界の誕生と共に姿を現した。九本の根を世界中に張り巡らせる。
アースガルドに向かって伸びた根の先には、巫女が住まうウルダブルンがあるとされる。

公開日:2019/02/03

最終更新日:2020/01/20

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